暗黙の焦点 別宅。

Michael Polanyiに捧げる研鑽の日々。

制約(constraint)

1998年に脳と言語の共進化という論点を提起したTerrence Deacon。現在はカリフォルニア大学バークレー校で生物人類学と神経科学の研究を進めている。 The Symbolic Species: The Co-Evolution of Language and the Brain作者: Terrence W. Deacon出版社/メー…

発見への指向

Polanyi's Logic - Answer

先日届いた本から、さっそく訳出してみよう。これは、"The Study of Man"の第三章でもっと詳細に展開されているマイケル史学の科学的方法論の一端を示す小論だ。栗本新世界史を我々はどう解釈するべきか、その補助線になるだろう。 以下の文章は(短いが)、…

Selected Papers

注文していた本が米国Amazonから届いた。 『Society, Economics and Philosophy - selected papers Michael Polaniy』 http://www.amazon.com/Society-Economics-Philosophy-Michael-Polanyi/dp/1560002786/ref=pd_rhf_se_p_t_2 これで、慶伊富長先生が訳出…

MICHAEL POLANYI: UNKNOWN AND UNTAPPED

キリスト教神学系の雑誌に"comment"というのがあるようで、その最新号でEsther Meekが掲題のコラムを書いているようだ。 全文は買わないと読めないのだが、下記の一文が要約の模様。 "His legacy holds hope for returning the Western tradition to wonder,…

Paradoxical Roots of "€œSocial Construction"€

http://www.sciencemag.org/content/335/6069/658.full Paradoxical Roots of "Social Construction"€ David Kaiser Michael Polanyi and His Generation Origins of the Social Construction of Science by Mary Jo Nye University of Chicago Press, Chic…

HARPER TORCHBOOK edition

マイケルの主著"Personal Knowledge"には1958年のシカゴ大学出版局版に加え、ニューヨークのHarper & Row出版による1964年HARPER TORCHBOOK editionがあり、後者にはマイケルによる「TORCHBOOK版まえがき」が載っている。 PREFACE TO THE TORCHBOOK EDITION …

アウグスティヌス講義

講談社学術文庫 『アウグスティヌス講義』 山田晶 著 ------- 第一話 アウグスティヌスと女性 第二話 煉獄と地獄 第三話 ペルソナとペルソナ性 第四話 創造と悪 第五話 終末と希望 第六話 神の憩い -------- すべて良いのだが、特に第三話はPerosonal Knowle…

信ずることと知ること

これぞ、マイケルのPersonal Knowledgeの真髄にせまる必須文献。 『存在と知 アウグスティスヌ研究』 http://www.sobunsha.co.jp/detail.html?id=4-423-17121-9 われわれは、ことばが表示していることがらを知る以前に、ある音声がことばであると知り、何か…

存在と知 アウグスティヌス研究

Knower and Known in Augustine's Philosophical Thought 中川純男 著 ------- 目的と意志 第1章 生の目的 第2章 幸福への意志 知の確実性 第3章 認識の確実性 第4章 ことばと真理 第5章 信ずることと知ること 存在と知 第6章 知の永遠性と魂の不死 第…

交換と供犠

http://sskyt.tumblr.com/post/20598834719 サーリンズがモースを批判していて、ゴドリエがさらに両者を批判している、と。 興味深いのだが、一方でサーリンズやゴドリエは象徴や無意識の問題に踏み込めない。 トータルで根源的な点でやはりモースの勝ち、と…

【訳】メモ

Storytelling: Scientist's Perspective: John Seely Brown http://www.creatingthe21stcentury.org/JSB4-motorbike.html

栗本センセイ 新刊

技術評論社はさっさとHPに書籍紹介を掲載するように。

Lecomte de Nouy

マイケルの"Personal Knowledge"と"The Study of Man"はLecomte de Nouy賞を受賞している。 ルコント・デュ・ヌイ? 誰?何をした人なの? マイケルの思想と通じるものがあるのだろうか フランス人の賞を英米系にねぇ(←どうでもいい話) と、改めて考えると…

ポランニーの猫

Knowing And Being: Essays by Michael Polanyi作者: Michael Polanyi,Marjorie Grene出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (Tx)発売日: 1969/01/28メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る 第14章「生命の非還元的な構造」より The mind-body p…

ポランニーの邦訳(1)

Study of Man作者: M. Polanyi出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (T)発売日: 1963/06メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る we should have to go on reflecting ever again on our last reflections, in an endless and futile end…

P.K. Chapter 13. THE RISE OF MAN

2. Is evolution an achievement(進化は達成か?) より Personal Knowledge Towards a Post-Critical Philosophy作者: Michael Polanyi出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (Tx)発売日: 1974/08/15メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を…

エネルギー オストワルド著

「本書はLeipzig のVerlag von Johann Ambrosius Barth から"Wissen und Konnen" 叢書の第一巻として発行された、ヴィルヘルム・オストヷルト(Wilhelm Ostwald, 1853-1932)の著、Die Energie, 1908, 2 Aufl. 1912. を訳出したものである。」 我々の見地か…

P.K. Chapter 13. THE RISE OF MAN

2. Is evolution an achievement(進化は達成か?) より Personal Knowledge Towards a Post-Critical Philosophy作者: Michael Polanyi出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (Tx)発売日: 1974/08/15メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を…

20年以上前の議論整理

(1)ヒトの身体は人類史的にも歴史的にも流動的で相対的。身体感覚は変化しているし、場合によっては形態や器質的な変化さえある。(『幻想としての経済』) (2)身体の変化は歴史変化の主体である。社会構造とか思想とか宗教などが主体じゃない(『パン…

A note on MICHAEL POLANYI AND THE CONGRESS FOR CULTURAL FREEDOM

The LIBERAL CONSPIRACY作者: Coleman出版社/メーカー: Free Press発売日: 1989/07/01メディア: ハードカバー クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る 「自由を求める共謀 CCFと戦後ヨーロッパの苦悩("The Liberal Conspiracy. The Congress of Cul…

ヴァヴィロフ v.s. ルイセンコ その1

Science, Faith and Society (Phoenix Books)作者: M. Polanyi出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (Tx)発売日: 1964/08/15メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る 1964年に再刊された本書にはマイケルによる'BACKGROUND AND PROSPECT(背景と…

近況

最近はクリスマスアプリ以外、ほとんどmixiは使わなくなったなぁ。 フローはtwitterとfacebook、思索の整理(ストック)はhatena Diary。 mixiの日記やコミュは、下書き保存もできないしamazonなどの他サイトからの引用機能も貧弱だ。 【近況1.翻訳】 まだ…

Aitchison's Linguistics その13

2章のラスト、まとめなのだ。 optical_frogさんに感謝。ここを覚えておこう3章以降は自習するのだ。 Understand Linguistics: A Teach Yourself Guide (Teach Yourself: Reference)作者: Jean Aitchison出版社/メーカー: McGraw-Hill発売日: 2010/10/13メデ…

女と技術 中西準子

勢いで買った岩波講座の月報に、中西準子先生のエッセイが掲載されていた。 面白いところを抜粋しておきたい。岩波講座 転換期における人間(全10巻、別巻1) 7 技術とは 月報10 1990年3月 女と技術 中西準子私の専門は、下水道計画を中心にした環境問題なの…

Aitchison's Linguistics その12

言語の役割※言語に機能があるということは、言語をパーツとする「全体」があるということだ。全体の中で何か役割を持っているからこそ、機能があると言える。could 推量。indulged in by primates 霊長類によって(大事に)維持されているaccording to one v…

Aitchison's Linguistics その11

言語の起源※ちょっと物足りない話。3つの前提条件を満たした上で、選好が習慣になり、習慣が規則になる。これが言語だ、と。 ※マイケルに言わせれば、意志の伝達を一層豊かに正確にするという課題を解決する執拗な創造的探求により獲得されたのが言語なのだ…

MARS HILL AUDIO

マイケルの思想や人生について関係者に2時間半のインタビューを実施したMP3音源がその方面(神学系)のサイトでダウンロード可能だ。リチャード・ゲルウィック(『マイケル・ポラニーの世界』)やマージョリー・グリーン(『知と存在』の編者)、1986年に息…

実体、目的、因果、函数

E.マッハ 感覚の分析 読書メモ 色、音、熱、圧、空間、時間等々は多岐多様な仕方で結合しあっており、この綾織物から相対的に固定的・恒常的なものが立ち現れてきて、記憶に刻まれ、言語で表現される。相対的に恒常的なものとして、先ずは、空間的・時間的に…

Aitchison's Linguistics その10

人間言語 vs. 動物のコミュニケーション※いままでで一番良い箇所だ。動物のsign systemは遺伝的に組み込まれていて、人間の言語は「生得的に発達するよう導かれて」いる。どこが違うか。PolanyiがP.K.で指摘しているように「学習能力」に差があるのだとAitch…

届いたのだ。

経済人類学の眼 (1982年)作者: 栗本慎一郎出版社/メーカー: 青土社発売日: 1982/05メディア: ?この商品を含むブログを見る あとがきより。 記号表現(シニフィアン)と記号内容(シニフィエ)の分立を指摘する記号論の意味は、言語がそれ自体限定的であるが…

Life's Irreducible Structure

『Knowing and Being』最終章として収録されているマイケルの「生命の非還元的な構造」。原書には出典の記載がないが、雑誌Scienceの1968年6月21号に収録されているのがわかる。 http://www.sciencemag.org/content/160/3834/1308.abstract きちんと被引用論…

遷移状態理論

ランダムさ、秩序、相互調整、境界条件などマイケルの意図を真に理解するには、一度化学反応論をきちんとやったほうがよいのではと最近つくづく思う。 そこで手っ取り早く購入したのが、 反応速度論作者: 慶伊富長出版社/メーカー: 東京化学同人発売日: 2001…

Polanyi's letter to Charles C. Gillispie, dated 30th June, 1966, Polanyi Papers (6:8)

プリンストン大の科学史科教授Charles C. Gillispieに宛てた手紙の中で、マイケルは自分の異端の科学哲学を披露し、あらゆるレベルの科学分野が相互に整合していくロジックに注目している。それは暗黙知のロジックであり、定義することができずただ立ち現れ…

学会論文

栗本先生の最初期の学会論文は下記になります。社會經濟史學:35巻4号 1969-12-20 http://ci.nii.ac.jp/els/cinii_20100920121639.pdf?id=ART0001551617&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1284952599&cp= 一八六〇年代末イギ…

真面目に法理論

1983年に全3巻で東京大学出版会から出された『現代法哲学』というシリーズがある。第1巻「法理論」第2巻「法思想」第3巻「実定法の基礎理論」。編者は京都大学を代表する法学者の田中成明と、東京大学を代表する法学者の長尾龍一。 各巻に当時の若手研究者に…

キリスト教神学

マイケルと宗教、特にキリスト教神学との関係は興味深い論点であり続けている。あまり触れてこなかったが、ID論を研究するためにBaylor大学に設置された'Michael Polanyi Center'の顛末についても、どこかで誰かが整理する必要があるだろうと考えている(マ…

マイケルの特許

今回紹介するのはちょっと変わり種 ・マイケルの特許について 特許を出願し、受理されているんですよ、マイケル。 1928年2月28日に出願され3年半後に受理されたその特許は、 ・「不溶性元素同士を完全に混合させる方法」 http://www.google.com/patents?id=C…

Aitchison's Linguistics その9

構造依存性※これは結局「文法がある」ってことだと思うのだが違うのかな。直前の「パターン形成」をもう少し詳しく具体例でエイチソンが語っていると考えれば良いのだろうか。こういう所が、特性間の関係がみえない一因。 さらなる調査 a closer inspection…

P.K. 第5章 分節化

第5章は1〜12の節から成っており、1節でヒトと動物の違い・ヒトの知的優位性を言語使用の観点から整理しています。 (1)(動物と比較した)ヒトの知的優位性は、ほぼ全面的に言語使用に依拠している(due to)。 (2)言語使用はヒトの生得的な能力に基づい…

LEMSIP 訪問記

A visit to LEMSIP (Laboratory for Experimental Medicine and Surgery in Primates) 寺尾 恵治 名称とは不思議なもので,単に頭文字をつらねただけの略称であっても,常々それに接していると何となく独特の風格を持ってくるものである。LEMSIP は Laborato…

Aitchison's Linguistics その8

パターン形成 - ※うーむ、いくつか「確かに」という特質が説明されているのだが、多少の重複感と連関がいまひとつ不明瞭。まぁ、それはマイケルにも多少言えるのだが。※語を並べる(pattarn)というのはまさに形作ることであり形を与えることだ。枠取りをする…

Aitchison's Linguistics その7

創造性/生産性※可能な組み合わせに比して語数が欠乏しているにもかかわらず、語を文法の秩序で組み合わせることによって多様な事象・経験を語ることができます。これがPolanyiの言語法則その4:文法の法則です。 ぼくらの言葉に翻訳すると,たぶんこんな感…

Aitchison's Linguistics その6

転位 (displacement)※wikipediaで引くと材料力学の用語で転位(dislocation)てのもあるようだ。※=時制を持つということでもなさげ。地球の裏側のブラジルについて語ることも出来る、と。peril, danger 災い、危険 →何が違うんだ?あれ?baby'sの訳が抜け落ち…

Aitchison's Linguistics その5

二重性/二重分節 (duality) ※アルファベットは23文字ですが、これらを自由に組み合わせて8文字の動詞を作ると、23の8乗、つまり最大約1千億個の8文字動詞を作ることができる。1千億語! かのOEDの総収録語数が大体62万語と言われていますから、その16万倍!…

Aitchison's Linguistics その4

学習の必要※ここの議論はすんなりいくようで案外難しいところだ。世界各地で巣をつくっているけれど in Bee colonies in different parts of the worldwith only variation 次のthisにかかってるのか学習の要素がある an element of learning is involved →i…

Aitchison's Linguistics その3

恣意性※ふふふ、エイチソンも学べて英語の訳し方も学ぶ。これぞ一挙両得・俺得。恣意性 arbitrariness〜がある場合が多い there is often 〜opponent 敵警告して退ける warn off唾を吐く spit飛びかかる pounceなるほど、太字は【】で囲うと内在的に intrins…

Aitchison's Linguistics その2

音声信号の使用※力を入れる時は息を止める必要があり、具体的には声帯が肺を閉めているそうだ。声帯って、大事。〜の所在 the whereabouts of 〜〜は固有ではない 〜 is in no way uniqueここ重要 (笑) insightかなり後のほうで at a fairly late stageど…

Aitchison's Linguistics その1

https://sites.google.com/site/opticalfrog/home/aitchison2010/aitchison2010_ch02※ヒトの言語特性リスト。 でもそれらに過不足があるのかどうか、各特性間の関係はどうなっているか、 話してくれるといいな。先が楽しみ。第2章This chapter outlines some…

巨人 ヴァヴィロフ

ヴァヴィロフの資源植物探索紀行作者: ニコライ・イワノヴィッチヴァヴィロフ,Н.И.Вавилов,菊池一徳,木原記念横浜生命科学振興財団出版社/メーカー: 八坂書房発売日: 1992/07メディア: 単行本 クリック: 14回この商品を含むブログ (5件) を見るMichael Polan…