ポランニーの邦訳(1)
- 作者: M. Polanyi
- 出版社/メーカー: Univ of Chicago Pr (T)
- 発売日: 1963/06
- メディア: ペーパーバック
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we should have to go on reflecting ever again on our last reflections, in an endless and futile endeavour to comprise completely the works of man.
晃洋書房版『人間の研究』での訳。
- 作者: マイケル・ポラニー,沢田允夫
- 出版社/メーカー: 晃洋書房
- 発売日: 1986/07
- メディア: 単行本
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わたしたちは完全に人間のもろもろの仕事を含むあくなき空しい努力のなかで自分たちの最後の反省をいつまでも繰り返して反省し続けなければならないことになる。
わからない。
人間の仕事は空しい努力なのか。最後の反省って?
晃洋版よりはずっと読みやすいハーベスト社版ではこうなる。
- 作者: マイケル・ポラニー,中山潔
- 出版社/メーカー: ハーベスト社
- 発売日: 1986/12
- メディア: 単行本
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人間の為した諸々の研究を完璧に構成するために終わりがなく無益ともみえる努力を傾けながら、到達したわれわれの省察について絶えず繰り返し反省し続けなければならないのです。
完璧さを求めて何度も何度も同じテーマを再検討せよ、ということをマイケルは述べているのだろうか。
違うんです。逆なのだ。
別宮貞徳氏の手にかかると、ずっと明快になる。
- 作者: 別宮貞徳
- 出版社/メーカー: バベルプレス
- 発売日: 1993/11
- メディア: 単行本
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わたしたちは、今しがた考えたことを考える、それをまた考える、というふうに次から次へ考察を続けていかなければなりません。その人間の仕事をすべて完全にとりこもうとするのは、きりがないしむだだということになります。
ほぼ無限に続く自己言及(猫を見ている自分−について考える自分ーについて考える自分)に考えを巡らすことはムダだ、と言っているのだ。上記2邦訳ではそこが読み取れない。
the works of manを「そうした人間の知の働き」ぐらいにすると、さらに良い。