暗黙の焦点 別宅。

Michael Polanyiに捧げる研鑽の日々。

iDで始まる新年

1月1日から大規模なTV広告プロモーションを開始した三井住友カード+ドコモのおサイフケータイサービス「iD」。噂では宣伝費に***億円とのこと。同じFGグループから集められた精鋭達(笑)による人海戦術と端末無償リプレースで確実に加盟店インフラは拡大中。現時点では、同じ業界のQuickPayはもちろん、EDYやSuicaマネーも敵じゃないと言ってよい。

第三者割当増資で980億円のキャッシュを三井住友カードに供出する形となったドコモが、新たな決済サービスを成功させる要因をよく理解していた、ということか。あるいは、両社を取り持った三井住友銀行の西川前頭取がその辺まで十分理解していたのか。

クレジットカード会社が保有するインフラと業務ノウハウは、決済サービスへの新規参入事業者にとって是が非でも手に入れたいリソースだ。ネットの揺籃期に語られた「バーチャル決済に既存のリアル店舗決済事業者は対応できない」という与太話も、今や笑い話。クレジットカー会社は総合決済事業者としてあらゆる店舗を呑み込み、加盟店化して会員に提示し続けている。アクワイアラーとして端末インフラ整備(もちろんWEBを含む)と地道な営業開拓を行う一方で、イシュアーとしての会員開拓とさまざまな新媒体サービスへの対応(miniカードとかね)。ドコモは、イシュア及びアクワイアリング部分を三井住友カードにお任せすることで、iD利用目的の会員増大=ドコモFOMA新機種への乗り換え促進とパケット通信の増加を目指す、というシナリオだ。

会員の利用率向上や加盟店解放のタイミングなど、まだいくつか課題は残るが、小額決済のメインストリームの地位は揺るがない。SO902isが出たらさっそく利用するぞっ、と。

クレジットカードの仕組みの始まりについては、次が詳しい。

アメリカ金融革命の群像

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