太宰治と松本人志
finalvent氏が紹介していて、まだ読んだことがないけど面白そうだと思った太宰の「グッド・バイ」。
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20061124
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/09
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (66件) を見る
その記憶が残ったままの週末に、家の戸棚で偶然手にした吉本隆明の文庫。
- 作者: 吉本隆明
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/05/15
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
札幌出張の機内時間つぶしに購入し、パラパラめくって、そのまま放置していた本だったが、太宰への言及が数ページ。なかなかに吉本に影響を与えたらしく評価しているのがわかる。
おお、これは読んでみなくては。
太宰といえば「人間失格」。コージ苑での秀逸でシニカルな4コマが今でも記憶に残っている。オギャーと産まれてきた赤ん坊が、「産まれてきてすいません」とつぶやいて、ぬるま湯の入った洗面器に顔を突っ込むヤツ。
- 作者: 相原コージ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1987/11
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 177回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
「グッド・バイ」は「人間失格」を経て一周回って、人間の愚かさ哀しさを笑いに変えた。グッド・バイは松本人志だ!確かに傑作だった。未完が惜しまれる。
さらにもう一篇、ITMSのオーディオブックで提供中の「富岳百景」は絶品。語り手の声色、スピード、語尾のハスキーなアクセントが、太宰と富士の四季の移ろいをくっきりと描き出している。
いわゆる「日本文学」には古さと説教臭さしか感じていなかったが、改めて自分は何も知らないんだと思う。次は吉本お勧めの「駆け込み訴え」を読んでみよう。
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/02
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 89回
- この商品を含むブログ (163件) を見る
太宰と僕の共通点は2つ。
- 東北出身
- カミさんが山梨出身
- 天沼に住んでいる(住んでいた)
12/6追記。「十五年間」を今朝通勤電車で読んでいたら、25回の引越しのうち4回も天沼で暮らしていたことが判明!